今後日本でも需要が高まる!? 華やかな勝負の舞台をつくる「カジノディーラー」の仕事とは

IR推進法(通称:カジノ法案)が議論され、多くの自治体が誘致に声を上げるなど、日本におけるカジノの合法化が日々熱を増しています。

スタディ 雑学
今後日本でも需要が高まる!? 華やかな勝負の舞台をつくる「カジノディーラー」の仕事とは
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IR推進法(通称:カジノ法案)が議論され、多くの自治体が誘致に声を上げるなど、日本におけるカジノの合法化が日々熱を増しています。

華やかなエンターテインメントの場「カジノ」で活躍するディーラーたちは、海外では正当な職業として認知され、海外でディーラーとして活躍している日本人も多くいるのだとか。

そこで今回、カジノディーラーに必要なスキルや仕事の内容などを、日本カジノスクールに教えていただきました。

ライセンス取得には厳しい審査が必要


ーまず、カジノディーラーの業務内容を教えてください。

カジノでのゲーム進行、勝敗の判定、ゲームテーブルでの両替が主な仕事になります。カジノに遊びに来るゲスト(プレーヤー)は実にさまざまです。あまりゲームのルールを知らない人やゲームを楽しみたい人、勝負にこだわる人など、日々多くのプレーヤーが来場します。

これらの人々のレベルに合わせて「楽しい時間を演出」し、気持ちよくカジノを楽しんでいただけるよう配慮をするのもディーラーの仕事です。



ーどのようなステップを踏めばカジノディーラーになれるのでしょうか。

国や地域によって異なりますが、カジノで有名なラスベガスではディーリングスクール(ディーラーの技術を学ぶ学校)に通い、技能を身につけた後に働きたいカジノの人事課などへ応募書類を提出し、申し込みをします。

年齢に上限などはありませんが、21歳以上でないとディーリングスクールで勉強することが認められませんので、IDは必須です。

まず書類審査に合格すると、「オーディション」が行われます。オーディションでは実際にカジノでプレイしているお客さまの前でディーリングを行います。これが面接と技能チェックを兼ねています。

そしてこのオーディションに合格すると、「バックグラウンドチェック」が行われます。犯罪歴がないという証明を出してもらい、次に病院でドラッグチェックを行います。過去の薬物使用歴も含め厳重にチェックされます。当然ですが、陽性の場合は採用されません。

また、クレジットヒストリーチェックもあり、過去の破産歴のほか、子どもがいて離婚歴のある人の場合、養育費をちゃんと払っているかなども確認されます。すべてが揃ってやっと「ライセンス」が下り、職員としてカジノに足を踏み入れることが可能となります。

このライセンスはカジノディーラーの免許ではなく「カジノで働く許可」という意味のライセンスで、ディーラー以外のホテルスタッフなども、カジノで働く人は全員必要です。

韓国では、まずカジノホテルに採用されてからディーラー教育を受け、そこからふるいにかけるようです。

日本はまだカジノが合法化されていないため、国内にあるのはアミューズメントカジノ(お金を賭けないカジノ)のみです。そのため、そこまで厳しいバックグラウンドチェックは行われません。

日本は当スクールを卒業していただくと、豪華客船や直営アミューズメントカジノ店、ホテルでのイベントなどのお仕事を紹介します。海外で活躍する卒業生もおりますが、皆その国のカジノの規定に沿ったチェックを受け、必要書類の提出をしています。

カジノ法案がディーラーの追い風に


ー日本ではまだなじみのない職業ですが、今後日本でカジノディーラーの需要は高まっていくのでしょうか?

カジノ法案などの影響もあり、今後需要が高まっていくと思います。近年世界一のカジノ売上を誇るマカオやシンガポール、フィリピン、韓国といったアジア圏での誘致が相次いでいます。カジノは多くの雇用を創出しており、今やアジアのトレンド産業となっていますね。

日本でも2~3カ所限定で誘致しようと、カジノ法案(特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法案)が国会に上程されています。

大規模なカジノは、一カ所だけでもディーラーが数千人も必要になります。法案が通り大規模カジノが運営されることになれば、当スクールの卒業生は約600名ですので、仮に全員が雇われたとしても全く足りません。合法化が近くなると急速にディーラー教育が必要になり、需要はさらに高まると考えられます。



ディーラーは究極の接客業であり、“誠実さ”が求められる


ーカジノディーラーとしてやりがいを感じることはなんでしょうか?

「楽しかった、また来ます」と笑顔で言ってもらえることですね。あとは、最初は物静かだったプレーヤーや、負けが重なりイライラしていたプレーヤーを会話で楽しませることができ、テーブル全体が盛り上がったときなどはやりがいを感じます。

ーでは、大変なことはなんでしょうか。

計算が苦手な人は大金を賭けられたときや、お客さまが大人数で一気に来ると緊張します。暇な時間帯など、まったくお客さまが来ない状態でただ立っていなければいけないのも非常につらいですね。セキュリティー上、勝手にテーブルから離れることはもちろん許されません。

「立ち仕事は体力面で大変?」と聞かれることも多いのですが、全てのテーブルが立ってディーリングするというわけではないのと、何より休憩が多い(1時間~1時間20分に1回、15分~20分の休憩など、カジノにより若干違う)ので、体力的にはそれほど大変ではありません。

また、ノルマや成績評価などもないため、精神的にもあまり負担のない仕事といえると思います。そういう意味では非常に楽な仕事かもしれません(笑)。

ーカジノディーラーになるために必要な要素などはありますか?

計算が得意な人、手先が器用な人はもちろんカジノディーラーに向いていますが、これは本人の努力で上達しますので挽回が可能です。

それよりも大事なのは「不正をしない、誠実な人」であることです。大きなお金が動くカジノでは、セキュリティーも厳しく、一度不正が見つかると二度とカジノで働けなくなります。人間ですから、ときには計算間違いや手順間違いが起こります。その間違いに気づいた瞬間や、何か問題が起こったらまず上司を呼ぶという基本的ルールがカジノにはあります。この決まりを守らず、自分で勝手にミスを訂正してしまうと信頼がなくなり、クビになってしまいます。

また、手先が器用だからといって、他のディーラーと違う目立つ動きをするのも不正を疑われるためNGです。

これらに加えて「ホスピタリティ」も重要な要素。負けたお客さまにも「楽しかった!また来たい!」と思ってもらえるディーラーが、カジノにとっては良いディーラーです。そういう意味では究極の接客業だと思いますので、人と接するのが嫌いな人には向いていない仕事といえます。

よく、カジノディーラーはムスっとしていて話もしなくていい、というイメージを持っている人がいますが、現在のカジノはホスピタリティを重視しています。

技能については自己流では難しいので、正しい指導のもとで身につけてほしいです。また、語学や接客スキルに関してはディーラーの勉強をする前からでもぜひ、学んでいただきたいですね。

今後カジノはより身近なものに



ディーラーには、お客さまを満足させるホスピタリティや、お金を扱うがゆえに誠実さや謙虚さが求められるよう。きらびやかに見える舞台の裏では、厳しい審査のもと、ディーラーたちが日々努力を積み重ねています。

まだ私たちにあまりなじみのない職種ですが、法案の結果によってはその華麗で高度な技術を今後日本で目にすることができるかもしれませんね。

※この記事は2016/08/31にキャリアコンパスに掲載された記事を転載しています
《編集部》

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