実は5月病よりも怖い? 新入社員に多い6月病の症状と対処法

GWを過ぎたころから「会社に行きたくない」と感じるなど、憂うつな気分が現れる症状を5月病と呼びますが、近年では6月に同様の症状を訴える人が増えているもよう。

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実は5月病よりも怖い? 新入社員に多い6月病の症状と対処法
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GWを過ぎたころから「会社に行きたくない」と感じるなど、憂うつな気分が現れる症状を5月病と呼びますが、近年では6月に同様の症状を訴える人が増えているもよう。

6月病が増加している背景には、どのような理由があるのでしょうか? その現状と対処法をベリテワークス株式会社の代表取締役であり、心理カウンセラーの浅賀桃子さんに伺いました。

そもそも「6月病」とは


5月や6月に体調を崩す人が多いことから、「5月病」「6月病」という言葉が広く使われるようになりましたが、実は「5月病」「6月病」という言葉は正式な医療用語ではなく、ストレス関連障害の一種「適応障害」とされることが一般的だそう。

「5月病・6月病の原因となる代表的なストレスは、『新たな環境への適応不全』『人間関係が円滑に築けない』『新しい環境へ入る前に描いていた理想と現実とのギャップから生じる悩み』などが挙げられます」と浅賀さんはいいます。

祝日がなくジメジメした気候が6月病を増長


では、なぜ大型連休が過ぎた直後の5月ではなく、6月に体調を崩す人が増えているのでしょうか?

「近年の新入社員の場合、研修期間が比較的長く設けられているケースも多く見られます。同期社員と学ぶ研修期間を終え、正式に現場に配属され実務をこなすようになる6月ごろに、5月病と同様の症状が出やすくなっているのです。加えて6月は祝日がなくジメジメした梅雨の悪天候が続き、気圧が不安定になったり、日照量が減少したりすることも重なり、さらに心身のバランスを崩しやすくなると考えられています」(浅賀桃子さん:以下同じ)

6月病の可能性が高い症状7つ


「具体的に次のような症状が続くようであれば、6月病の可能性が高いといえます。当てはまる項目がないか、チェックしてみましょう」(同)

1:気分が沈んでやる気が出ない

2:なかなか寝付けない、または朝起きられない

3:会社に行くのがおっくう

4:食欲不振

5:身だしなみなどが、これまでより適当になってきた

6:「この会社に必要とされていない」など、ネガティブ思考に陥りやすい

7:周囲から良く思われたいという気持ちが強い

こんなタイプの人は、6月病に要注意!


では、どのような人が6月病になりやすいのでしょうか? 過去に浅賀さんがサポートされた方のエピソードをご紹介しましょう。

Aさん(22歳)の事例
都内有名大学を卒業し、大手企業に入社したAさん。1カ月間にわたる研修期間を終え、営業担当として5月より現場に配属されました。Aさんは学校の成績は常にトップクラス。失敗した経験がほとんどありませんでした。

そんなAさんでしたから、配属されてからもすぐに成果が出るだろうと思っていましたが、1カ月経っても営業成績は上がらず、逆に同期のBさん(偏差値で比較すると、Aさんよりもかなり下の大学出身)のほうが優秀な結果を出していたのです。

Aさんはひどく落ち込み、「優秀な大学出身で期待されて入社したはずなのに、同期のBさんに負け続けるなんて、自分は営業に向いていないのか。このままだと会社に必要とされなくなってしまう……」と、食事ものどを通らない日々が続きました。会社に行くのが憂うつになり、顔色が優れなくなったAさんを心配した上司に勧められ、浅賀さんの元にカウンセリングに来たそうです。

「Aさんのように、これまで優等生タイプだった方が社会に出て失敗を経験すると、落ち込みやすいという例は少なくありません。客観的に見れば、社会人生活は始まったばかりですし、Bさんと比べて自分に営業センスがないかどうか、会社に必要とされていないかどうかを判断するには時期尚早といえます。

しかし、優等生タイプの方は『失敗してはならない』と過剰に思い込んでしまったり、周りと比較し『自分が良く思われていない』と不安になったりといった傾向が比較的多く見られます」(同)

Mさん(28歳)の事例
4月に、これまでの上司が異動となり、新たな上司の下で働くことになった会社員のMさん。上司は、腹の虫の居所が悪いとMさんを理不尽に叱責することが多く、Mさんを悩ませていました。

明らかに理不尽だと思いつつも「上司だから……」とグッと我慢し、誰にも相談することなくがんばっていたMさん。1カ月が経過しようやくGW休暇を迎えました。「上司に会わずに済む」とホッとしながら休暇を過ごし、いざGW明けに出社。するとまた、いつものように上司からの理不尽な叱責が……。

これまでなら我慢できていたMさんでしたが、こらえきれなくなってしまい思わず反発。上司との関係は最悪な状態に。しまいには上司から業務関連のメールが届くだけで、内容を読む前から動悸や頭痛がしたり、憂うつな気分になったりする状態に陥ってしまいました。

「Mさんのように、上司との人間関係に悩みつつも、『上司だから』という理由でなかなか同僚などにも相談できずにいる方は多いのではないでしょうか。そういう人は要注意。積み重なった我慢がGWによってリセットできればまだ良いのですが、開放感からの反動で上記のような拒否反応が現れることもあるのです」(同)

もし、AさんやMさんのように症状が進行してしまうと、場合によっては治療が長引くことも考えられます。理想と現実のギャップに悩みやすい優等生タイプや、周りに相談ができない人は、特に注意が必要なようです。

6月病を予防するための対策を心得ておこう


では、どうすれば6月病を防ぐことができるのでしょうか? 基本的な予防対策と症状が重くなってきたときの対策を、それぞれ教えていただきました。

◎6月病予防、または症状の出始め(軽いとき)の対策
「基本的な予防策としては、ストレスを必要以上にためすぎないことが第一。簡単なストレッチなど体を動かすこと、規則正しい食生活と睡眠を確保することが基本となります。

『頭痛がする』『気分が憂うつだ』『会社に行くのがおっくうだ』と思うこと自体は、6月病に限らず起こり得るかもしれませんが、一時的なものではなく、慢性的に続くようになったら要注意。症状として頭痛が出ているケースでは、マッサージや入浴(シャワーではなく湯船にしっかり浸かることで、血流の循環を良くする効果や、睡眠導入の効果が期待できる)で緩和することも多いです。

また、食事は極力同じ時間帯にとるようにし、ストレスが強いときに不足しがちなビタミンCを多く含む食品を意識的にメニューに加えることも心がけましょう」(同)

◎症状が重くなり、仕事に影響が出始めたときの対策
「症状が重くなり朝起きられず会社に遅刻することが増えたなど、仕事に影響が出始めたときは、積極的に心理カウンセラーなどの専門家に相談しましょう。先述のMさんも“誰にも相談せず”がんばり続けた結果、GW後に爆発してしまいました。

誰かに相談し心のなかを整理するだけでも、ストレスが緩和します。さらに、『○○しないといけない』『○○じゃなければダメだ』など、偏った考え方に陥っている場合、ものの考え方(認知)を変える訓練を心理カウンセラーと行うことで、6月病に限らずストレスをためない習慣を持つことができるでしょう。

また、睡眠・食事・運動はメンタルヘルス維持の基本になりますので、睡眠不足が2週間以上続くような場合は、医療機関にかかり服薬治療が必要になる可能性も高くなります」(同)

まとめ



連休明けは誰もが「会社に行きたくないな」と思うもの。しかし、そういった小さなSOSを放っておくと、自分ではどうしようもできないほど悪化してしまうケースもあるようです。日頃からセルフケアに努めておくことや、ストレスを発散できるような趣味を持つことも、6月病の予防に有効かもしれませんね。

※この記事は2016/05/27にキャリアコンパスに掲載された記事を転載しています
《編集部》

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