口下手ほど伸びしろアリ! 質問力を磨いてコミュニケーション力をアップ!

「営業職だけど、人と話すのが得意じゃない……」「飲み会で上司との会話が思うように続かない……」。日々の仕事のあちこちの場面で、ふとそんな悩みにぶつかっている人はいませんか?

はたらく 人間関係
口下手ほど伸びしろアリ! 質問力を磨いてコミュニケーション力をアップ!
  • 口下手ほど伸びしろアリ! 質問力を磨いてコミュニケーション力をアップ!
  • 口下手ほど伸びしろアリ! 質問力を磨いてコミュニケーション力をアップ!
「営業職だけど、人と話すのが得意じゃない……」「飲み会で上司との会話が思うように続かない……」。日々の仕事のあちこちの場面で、ふとそんな悩みにぶつかっている人はいませんか?

うまく話すことができない経験が続くと、自分は口下手なのかもしれないと、ますます苦手意識が募ってしまいますよね。

でも、日頃から「うまく話せない」と感じている人こそ、実は良好な人間関係を築くための素質を持っているんです! その素質を伸ばすために必要なのは「質問力」を磨くこと。うまく質問ができるようになれば、相手が自発的に考え、話したり行動したりしてくれるようになるのだそう。

では、そんな質問ができるようになるためにはどんなことに気をつけるといいのでしょうか。『口ベタでも、人を動かすうまい質問』の著者であるビジネス心理研究家の神岡真司さんに、その方法を伺いました。


口下手が多い「内向型」の人は、観察力を武器に



うまく話せないと感じている人ほど、良好な人間関係を築けるとはどういうことでしょうか。

神岡さんは、人には大きく外向型と内向型の2つのタイプがあると言います。外向型は人とコミュニケーションをとることが好きなタイプ。内向型は、どちらかというと一人でいるのが好きなタイプです。これだけ聞くと外向型の人のほうが人間関係を築くのに向いている印象ですが、神岡さんは次のように話します。

「自分は口下手だと感じているのは、内向型の人が多いでしょう。内向型の人がたくさんの人と話をする営業の仕事に就くと、思うように会話が弾まず、最初は苦しいと思います。ただ、内向型の人はその分、相手の話をよく聞こうとします。つまり観察力が培われているのです。一方、外向型の人はつい自分から喋ってしまって、相手が話したいことを遮ってしまうことがあります。営業職の場合、時にはそれで顧客のニーズを把握し損ねることもあるかもしれません。営業といえば外向型の人のほうが得意というイメージがありますが、顧客の隠れたニーズをつかむためには、よく喋る人よりも観察力がある人のほうが向いているんです。

上司と話をする時も、自分が楽しい話題を話すのではなく、相手が楽しい話題を引き出せるような雰囲気をつくる人のほうが喜ばれたりしますよね。それには、内向型の観察力が強い武器になるんです」(神岡さん、以下同)

自分が何を話したいかではなく、相手がどんなことを考えているか。それを日々観察しているのが、口下手な内向型の人の特徴ということです。「話を聞く力」がある、と言い換えることもできるでしょう。この点は、外向型でつい喋りすぎてしまったなんていう経験がある人は、振り返ってチェックしてみるといいかもしれませんね。


会話を弾ませ、相手が楽しい気分になる「質問」にはパターンがある



もちろん、ただ話を聞くだけでは会話は成り立ちませんよね。そこで役に立つのが質問です。うまい質問をすることで、自分自身は話すのが苦手でも、相手に話をさせれば、場が盛り上がるようになります。

「会話は必ず質問からはじめます。相手がポジティブな気持ちになれるような質問の仕方にはパターンがあるんです。そのパターンを覚えて条件反射的に聞けるようになれば、会話はぐっと楽になり、コミュニケーションも上達していきます」

会話を弾ませ、相手を前向きな気持ちにさせるうまい質問とは、具体的にどんな質問なのでしょうか。実際に『口ベタでも、人を動かすうまい質問』の中にある例を見ながら、神岡さんに解説してもらいました。

●あいさつをする時に好印象を与える質問


“こんにちは。雨も上がり、いいお天気になって良かったですよね?”

“お元気ですか? 最近の調子はどう?”

「誰かと会ってあいさつをする時、相手が返事をしやすいように声かけをするのがポイントです。あいさつの言葉に軽い質問を組み合わせると、それに答えればよいだけなので相手はとても楽になります。どんなことを言っていいか分からないという人も多いかもしれませんが、基本的には見たまま、感じたままのことをポジティブに言えば褒め言葉として伝わるはずです。

取引先の会社に行った時、繁華街にあれば『賑やかでいいですね』、高層階なら『窓から街が見渡せて良い眺めですね』などでもいいでしょう」

●目上の人の心をつかみ気に入られる質問


“部長(上司)は若いころから大型案件をたくさん任されていますよね? その理由はなぜですか”

“部長が学生時代に熱中されていたことって何でしょうか? ぜひお聞きしたいです”

「人は過去、現在、未来のことについて尋ねられた場合、遠い昔のことが一番語りやすいんです。それが相手の得意分野や好きなことであれば、語るのが楽しく、饒舌になります。

ただし、この時の話題選びには少し注意が必要です。たとえば就職活動についての話を聞くとあまり良い思い出がないかもしれませんし、子どもの話を振ると相手には子どもがいないかもしれません。上司のデスクをさりげなく見たりほかの人との会話を聞いたりして、キーワードを探してみましょう。周囲の人を見て『この人にはどんな質問をしたら喜ぶかな?』と考えてみるのも、質問力のアップにつながるでしょう」


自分のことで悩んでいる時も「うまい質問」が効果あり


こうした質問のパターンを押さえれば、初対面の人や上司との会話を弾ませる助けになってくれるでしょう。さらに対人関係だけでなく、自分自身のことについて考え、悩んでいる時も「うまい質問」が効果を発揮します。

「悩んでいる時は、つい自分の欠点を大きく捉えてしまいがちです。そうすると『どうして自分はいつもこうなんだろう?』などとネガティブな質問を自分に問いかけてしまいますが、余計に悩みが深くなるような質問はNGです。特に内向型の人は普段から自分の短所について十分気をつけている人が多いですし、悩んでいる時こそポジティブな質問で自己効力感を高めることが大事です」

『口ベタでも、人を動かすうまい質問』の中では、次のような例が紹介されています。

●チャンスの時に自分の背中を押す質問


“これはチャンスだ! やらなかったら、一生後悔するんじゃないか?”

“何とかやれるよな? やれば、自分の視野が広がるんじゃないかな?”

「バンデューラというカナダの心理学者は、何かの課題に向き合った時に『こうすればできるはず』と思える自己効力感には、具体的な根拠はないと提唱しました。これはつまり、成功者はみな根拠のない自信を、成功できない人は根拠のない不安を抱えているということです。

チャンスの時、失敗に目を向けると悩んで踏み出せなくなります。それよりもやらなかった時の後悔に意識を向け、『自分ならやれる!』と思い込んだほうが、前向きに一歩が踏み出せます。そのためには過去の成功体験を振り返ったり、『自分の良いところはどこだろう?』と考えて、5つくらい紙に書き出すことで、自己効力感を高めていくことができますよ」

私たちは毎日小さなことから重大な決断まで、自問自答しながら暮らしています。質問力を磨くことは、自分自身とうまく付き合っていくのにも役立ちそうですね。


話すのが苦手な人ほど、質問がうまくなるチャンス!


取引先で会話が途切れたり、上司と二人きりの時に無言の時間が訪れたりするのは気まずいもの。誰でもそんな経験はあると思いますが、話すのが苦手な人は「自分が口下手なせいで……」と、つい過剰に自分を責めてしまっているかもしれません。

でも、そうして自分の口下手を自覚し、会話を弾ませるために誰かの話を真剣に聞こうとしてきたのであれば、すでに苦手を克服する準備はできているのかも。まずはちょっとしたあいさつや会話のはじまりに、相手が答えやすい質問を付け加えてみましょう。そして周囲の人を観察して、その人がどんな話題を振ったら喜ぶかを考えてみましょう。そうして質問力を磨いていくことで、だんだん会話がうまくできるようになり、いつか苦手意識が克服されるかもしれませんね。


識者プロフィール
神岡真司(かみおか・しんじ)

ビジネス心理研究家。日本心理パワー研究所主宰。最新の心理学理論をベースにしたコミュニケーションスキル向上指導に定評があり、法人対象のモチベーションセミナー、コミュニケーショントレーニング、人事開発コンサルティングなどで活躍している。

著書に『効きすぎて中毒になる 最強の心理学』(すばる舎)、『相手にNOといわせない「空気」のつくり方』(宝島社)、『10秒で相手を見抜く&操る 心理術サクッとノート』(永岡書店)などがある。

※この記事は2018/01/25にキャリアコンパスに掲載された記事を転載しています。
《編集部》

関連記事

    page top