地方での起業、独立を支える新たな“つながり”! 「コワーキングスペース」が地方で果たす5つの役割

数年前「ノマドワーカー」という言葉が注目を集めたことで、そうした人たちの働く場として話題になった「コワーキングスペース」。

スタディ 雑学
地方での起業、独立を支える新たな“つながり”! 「コワーキングスペース」が地方で果たす5つの役割
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数年前「ノマドワーカー」という言葉が注目を集めたことで、そうした人たちの働く場として話題になった「コワーキングスペース」。

今では、全国の地方都市などにも点在し、その土地に根付いて活躍する人たちのコミュニティーの場として機能しているのだとか。そこで今回、埼玉県さいたま市大宮で『コワーキングスペース7F』を運営する星野邦敏さんと、鹿児島県鹿児島市で『コワーキングスペース301』を運営する馬頭亮太さんに取材。地方都市におけるコワーキングスペースの役割について、教えてもらいました。

役割その1:Uターン組の案内所・創業支援としての役割


「地方都市において、産業を生み地域に雇用を生むことは地域を活性化する上で大切なことです。コワーキングスペースでは、これから創業したい人たちや起業したての人たちが集まり、横のつながりをつくり、新しい何かを生み出そうとしています。そうした意味で、地方のコワーキングスペースは、その地域のプレーヤー同士が交流できる場、新たなビジネスを生む場として機能しているのではないかと思います」(星野さん)

「鹿児島出身でこれまで首都圏で仕事をしていた人が、地元に戻り起業したり、独立した際に、横のつながりがないと右も左も分かりません。しかし、コワーキングスペースで開かれる講習会などに参加することで、地域内のビジネスシーンで今どんなことが起こっているのかなどを知ることができます。Uターン組にとって、地域の最新情報を交換できる人たちとつながるきっかけを提供する役割を果たしているように思います」(馬頭さん)

役割その2:利用者同士の仕事の受発注を生む役割


「コワーキングスペースで一緒に仕事をしていると、その人の人となりや得意な領域、仕事の仕方などが如実に分かります。そのため、自身が抱えている案件を『利用者同士でチームを組んで仕事をしたり、利用者同士で受発注して仕事が生まれる』というケースは少なくありません。運営者の私が見ている限りでも、月に1,000万円以上は内部で仕事が生まれていると感じています」(星野さん)

役割その3:フリーの人が交流会や勉強会を催す場としての役割


「勉強会や交流会などを開きたくても、独立したてでそれに見合うスペースがない人たちにとって、コワーキングスペースは最適です。ビジネスマインドがある人たちを誘因する場になっているのではないかと思っております」(馬頭さん)

役割その4:地域の課題解決に貢献する役割


「大宮駅は埼玉県内で最も大きな駅にもかかわらず、駅周辺の徒歩で行ける圏内には、公民館や図書館がほとんどありません。そのような中、『コワーキングスペース7F』は地域の人たちが集まる場所となっており、『コワーキングスペース7F』で知り合い交流した人たちが、地域活性化につながる街イベントを、さいたま市内で開いています。最近では大宮氷川参道で1万7千人が集まった『さんきゅう!参道』という新しく開催した街イベントもありました。このようなイベントの打ち合わせ場所や主催者交流が行われるのも地方都市のコワーキングスペースならではだと思います」(星野さん)

役割その5:世間とのギャップをなくす、精神的な「セーフティーネット」の役割


「会員の利用者の方にメリットを聞いたところ『フリーランスで仕事をしていると、単独行動なため相談できる相手がいないものですが、コワーキングスペースのコミュニティーに参加することで、話し相手ができます。また、コミュニティーに参加することで、世間とのズレを修正することができて、次の仕事につながるという好循環を生み出せる』という意見がありました」(星野さん)

「一人では抱えきれない仕事上の悩みを相談できたり、自宅以外で、仕事を口実として集える場があるというメンタル面での支えといったメリットが利用者にあると思いますね」(馬頭さん)

地方のコワーキングスペースは仕事の面でも、精神的な面においても、独立したての人たちにとって、駆け込み寺として、機能しているのですね。

…ちなみにもともとIT企業で働いていた星野さんが運営する『コワーキングスペース7F』には、同じようにIT領域の人間が多く集まっており、『コワーキングスペース301』には、運営する馬頭さんがデザイナーということもあり、近しい領域の人が最も多く集まっていることが分かりました。

このようにコワーキングスペースごとにカラーや特徴があり、それらの場を通じて、個人と個人が案件ごとにゆるやかなチームをつくる。コワーキングスペースが各地方でそうした「場」としての役割を果たすことで、中小企業の経営者やフリーランスの人たちの新しい仕事が生まれ、彼らの生活を支えているといえそうです。

関連リンク
コワーキングスペース7F
コワーキングスペース301

※この記事は2014/04/21にキャリアコンパスに掲載された記事を転載しています。
《編集部》

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