IPAが選ぶ、世界を変える若手エンジニア5人

いま、エンジニアが脚光を浴びています。

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いま、エンジニアが脚光を浴びています。

ICT(情報通信技術)が社会のすみずみにまで行きわたった現代では、情報技術のプロフェッショナルであるエンジニアはまさに社会を動かす「エンジン」そのもの。特に20代の若手エンジニアは、これからの未来を担っている存在だと言えます。

さて、これからどんな人材が、どんな未来を切り開いていくのでしょうか。

今回は、「IPA(情報処理推進機構)」に、世界を変える可能性を持つ5人の若きエンジニアを紹介いただきます。IPAは、日本におけるIT国家戦略を、技術面や人材面から支えるために設立された独立行政法人。これまで有名IT起業家やエンジニアを多数輩出してきました。もちろん現在も、大きな可能性と実力を有する、いわば「エンジニアの金の卵」を支援しています。さぁ、そんなIPAが注目する、5人のITジーニアスたちと、彼らが切り開く未来をのぞいてみましょう。

IPAが選ぶ、世界を変える若手エンジニア5人


登 大遊(のぼり・だいゆう)さん ~仕事が趣味か、趣味が仕事か~


1984年、兵庫県尼崎市生まれ。ソフトウェア技術者兼経営者。専門はVPN(仮想プライベートネットワーク)などの通信技術を含めたシステムソフトウェア。2004年に筑波大学内でソフトイーサ株式会社を起業。PacketiX VPN やDesktop VPNなど、高品質な VPN ソフトウェアや通信サービスを開発、提供し、日本企業のICTインフラを支える同社を経営しています。

IPAのコメント:
「登さんはVPNソフトウェアおよび法人向け拠点間通信サービスの研究開発、販売および運用を行っています。仕事が趣味か、趣味が仕事か分からないといった雰囲気で、楽しみながら人々の役に立つものを生み出している方です」(IPA担当者:以下同じ)

落合 陽一(おちあい・よういち)さん ~誰もが驚くITマジシャン~


1987年、東京生まれ。筑波大でメディア芸術を学び、2011年卒業。2013年に東京大学学際情報学府で修士号を取得。博士審査中。現在米国Microsoft Researchにてコンピュータの未来、情報処理学会新世代企画委員としてアカデミックの未来を考案中。研究論文はSIGGRAPHをはじめとして有名な国際会議にアクセプトされ、作品はSIGGRAPH Art Galleryなどさまざまな場所で展示されました。ちまたでは「現代の魔法使い」と呼ばれています。

IPAのコメント:
「人々が驚くようなことを、誰も考えつかない方法で実現してしまう、本当に『魔法使い』のような方です。人とコンピュータとの在り方・関わり、創造性の向かう先の道しるべを示していただくことに期待しています」

此村 領(このむら・りょう)さん&三好 賢聖(みよし・けんしょう)さん ~空を舞うロボットの夢に賭けるコンビ~



此村領さんは1989年、茨城県生まれ、三好賢聖さんは1990年、兵庫県生まれ。共に東京大学大学院工学系研究科航空宇宙工学専攻(知能工学研究室)の博士課程に在籍し、飛行ロボットの研究を行っています。飛行ロボットにホビー素材という枠を超えた、高度な自律性を備えることにより、より直感的でインタラクティブ(双方向的)な楽しみ方や、応用ができないかを研究しています。飛行ロボットの技術を世界中にアピールすることを目的に、クラウドファンディングサイトKickstarterにてプロジェクトを展開しました。

IPAのコメント:
「普段は物静かなお二人ですが、飛行ロボットについて語らせると止まりません。ロボットだけでなく電子工作やプログラミングによるモノづくり全般がお好きのようで、特に作ったモノがどんな体験(時に鑑賞体験)を生み出せるかを考えだすのが得意です。そうした興味を研究と並行させて、テクノロジーを生かしたデザインやアートの作品を制作しています」

吉崎 航(よしざき・わたる)さん ~目指すのは生命体に進化したロボット~


1985年、山口県生まれ。徳山高専情報電子工学科から、千葉大学工学部情報画像工学科に編入。2008年、奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科に所属しながら産総研技術研修生となりました。現在はアスラテック株式会社事業企画本部のチーフロボットクリエイター。ロボット研究者。人型ロボットなどを直観的に動かすことができるロボット制御ソフトウェアV-Sido開発者。

IPAのコメント:
「ロボットが大好きで、『ロボットが当たり前にある世の中』の実現に向けて日々奮闘されている方です。開発されたV-Sidoは小型のホビーロボットのほかにも、等身大の人型ロボットや大型のロボットも操縦可能です。さまざまな分野で応用ができるソフトウェアとして期待できます」


IPAが考える、これからのエンジニアに求められる能力


最後に、これからのエンジニアに求められる能力についてIPAに聞きました。

「これからのエンジニア人材では、『日本再興戦略』で掲げられている『世界最高水準のIT社会』実現のために必要になる、ハイレベルなIT人材、すなわち『IT利活用社会をけん引する人材』と『IT利活用社会を支える人材』が求められているといえます」

--けん引役と支える役に分かれているのですね。では、『IT利活用社会をけん引する人材』とは?

「IT利活用社会をけん引する人材とは、『ITを通じて独創的な発想を実現することができる人材』と、『他産業・分野の専門家と融合・協働し、イノベーティブな事業やサービスを企画、実装できる人材』のことです。この人材には、ITを駆使し、組織や社会に新しいサービスや商品などを提供するなどのイノベーションや新事業等を創出していくといった社会や産業の発展へ貢献できる能力が求められています」

--それでは、『IT利活用社会を支える人材』とは?

「『IT利活用社会を支える人材』とは、『ITを業務やビジネスに生かすことができる人材』と『安全・安心にITを製品・サービスなどに実装する人材』に大別されます。前者は、ITの特性を理解し、行政制度や製品・サービスなどの企画、運営などを担う人材です。後者は、『ITを業務やビジネスに生かすことができる人材』と協力し、ITに関する専門知識や技術を用いて、製品やサービスとして実装する人材のことです」

今回ご紹介した5名のエンジニアは、IT社会の『けん引役』でしょう。しかしこれからの社会では彼らだけでなく、IT社会を支える人材も重要な役割を担っているのですね。未来を切り開いていくのは、私たち自身でもあります。さぁ、今回紹介した5人のエンジニアが開いてくれた未来への扉に、みなさんも飛び込んでみませんか?


<IPAについて>


IPA(独立行政法人情報処理推進機構)は、経済産業省所管の独立行政法人。
ITが社会インフラや経済活動を支える重要な基盤となっていることを踏まえ、IPAは、誰もが安心してITのメリットを実感できる“頼れるIT社会”の実現を目指して、さまざまな活動に取り組んでいる。
具体的には、情報セキュリティ対策情報の発信・注意喚起、子どもからお年寄りまで幅広い世代・対象に対する情報セキュリティに関する普及・啓発を行うなどの「情報セキュリティ事業」、ITを駆使してイノベーションを創出することのできる独創的なアイディア・技術の資質・素養を有する若い人材を発掘・育成する「未踏IT人材発掘・育成事業」、国家試験「情報処理技術者試験」の実施などを行っており、日本のIT施策の一翼を担う実施機関として、技術・人材の両面から多岐にわたる活動を行っている。

※この記事は2014/08/21にキャリアコンパスに掲載された記事を転載しています。
《編集部》

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