フォロワー15万人以上! 井村屋の「中の人」に聞いた、すぐに結果を求めない仕事術

バズを狙ったツイートが多く見られる今日のツイッターにおいて、フォロワー数の増加だけがすべてではないとする企業があります。井村屋もその姿勢を見せる企業のひとつ。そんな井村屋の公式アカウントの「中の人」に話を伺いました。

はたらく ライフハック
フォロワー15万人以上! 井村屋の「中の人」に聞いた、すぐに結果を求めない仕事術
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バズを狙ったツイートが多く見られる今日のツイッターにおいて、フォロワー数の増加だけがすべてではないとする企業があります。井村屋もその姿勢を見せる企業のひとつ。それでもフォロワー15万人以上とは、素晴らしい数字です。

井村屋公式アカウントといえば、武田鉄矢さんがラジオ番組で、「井村屋」を「中村屋」と言い間違えたことからツイッターでバズり、『ワイドナショー』でも話題となり、大きくメディアで取り上げられました。

また、井村屋の大ヒット商品「あずきバー」を題材にした漫画シリーズ『あずさんはガードが固い。』など、ツイッターで話題に事欠かない、界隈では有名な企業アカウントです。



今回は井村屋の“中の人”が、どんな思いで公式ツイッターを担当しているのかをうかがってきました。そこから見えてきた仕事術にも注目です。


「フォロワーを集めるためのツイートはしないようにしてます」





――本日はよろしくお願いします。まずは井村屋さんのツイッターアカウントが立ち上がった経緯から教えてください。

中の人:井村屋の公式アカウントは、私からやりたいと提案してスタートしました。初投稿は2012年7月。当時、私が弊社のWebショップの立ち上げに関わっていたこともあり、多少Webに慣れていたんですね。

弊社はマス広告が盛んというわけではありません。認知という面では「あずきバー」がメインで、社名単独ではなかなか分かってもらえないという現状がありました。







“あずきバーの井村屋”と表現して、初めて「あぁ、あの井村屋!」と頷いてもらえるんです。もしくは“肉まん・あんまんの井村屋”。企業の知名度向上、企業ブランディングをこのツイッターを通じてできないか、それに付随して「こんな商品もありますよ」という宣伝もしていきたいと思って始めました。

――ご自身では、ツイッター経験があったんですか?

中の人:2010年ごろから、個人でツイッターを使い始めていました。当時の個人アカウントですから、壁に向かって喋っている状態でしたが(笑)、このツールは企業活動としても使えるという算段は自分なりにあったのでしょう。

――運用を始めて、仕事として目標設定などはあったのでしょうか?

中の人:最初はフォロワー数に置きましたが、今は置いていません。ただフォロワーを増やすよりも、きちんとお客様に情報が行き届くこと、ツイッター上でコミュニケーションがとれることを大切にしています。

それに、スタートから売上への効果を求めてしまうと、ツイッター運用は厳しいです。「直接的な売上は期待しないでください」って、最初に上層部に表明してあったので、それもラッキーでした(笑)。



――ツイートするうえで、心掛けていることがあれば教えてください。

中の人:トレンドは常に見ています。トレンドワードに乗っていくことは重要ですが、そのトレンドが井村屋のアカウントにとって正しくて楽しいものかどうかは見極めています。

悪ふざけになっていないか、内輪のノリではないか? トレンドを見て、みんな何を言ってるのかな? って空気感を読んで、このネタはすごく熱くなっているけどやめておこう……ということもあります。

――逆に、井村屋さんだからこういうトレンドには乗る、と決めていることはありますか?

中の人:「カタい」に繋がるキーワードがあったら、見ちゃいますね。どうにか「あずきバー」に引っ掛けられないかな~とか。ダジャレを考えてるような感じですね(笑)。


武田鉄矢さんへのリプで歴代最高数字!





――では、ターニングポイントとなった出来事を教えてください。

中の人:そうですね。運用を開始した直後は、フォロワー数も急激に上がることがなく、「井村屋」という社名を昔から知っていたであろう数百人程度のフォロワー数で推移していました。

当初はフォロワー数の増加も目標のひとつでしたから、フォロワーがもっと欲しかったんです。そこで2012年9月にあずきバーのレンチン(あずきバーをレンジでチンしたらぜんざいになる)ツイートをしたら、一気にバズって1万くらいにまでなりました。



――それはすごい。

中の人:でも、そのときに「フォロワーを増やすためにツイッターをやるのは、違うな」と、改めて考えたんです。

数よりも、フォロワーさんとの親密度が高いほうがいいんです。コメントつきでリツイートしていただけたり、メンションをつけてキャッチボールしたりする方が、お客様の生の声を聞くことができるんです。

――たしかに、おっしゃるとおりですね。興味本位でうかがいますが、歴代最高数字のツイートって何でしたか?

中の人:つい先日、投稿した2019年8月1日の武田鉄矢さんのものが最高記録ですね。いいね(7.2万※)、RT(3.1万※)です。※取材時点の数字






――武田鉄矢さんがラジオで言い間違えた件を正したツイートですね。「井村屋のあずきバー」と言うべきところを「中村屋」と言ってしまったという……。

中の人:はい。TV番組『ワイドナショー』にも取り上げてもらって。反響のある番組に取り上げてもらって、私もびっくりしました。

――そこでは「アイスバー」と言われてしまいましたね。さらなるツッコミ材料が提供されたというか。

中の人:いろんなカタチで拡散してもらえてラッキーでした(笑)。こんなにもバズるなんて思ってもいなかなかったですし、久しぶりすぎてドキドキしました。


「ツイッターを見ましたよ」って言われることが増えた!



――ツイッターの運用方針は、社内ではどうやって決めているんですか?

中の人:基本的には一任されています。やはり立ち上げ時、自分から「こういう理由でやりたい」「ルールはこうしたい」って会社に提出して、「いいよ」って判断されたうえでのスタートだったので、ある程度自由にさせてもらっています。

影響力のある役回りですから、問題を起こしてしまうリスクはあると思っています。でも、そのときは責任を取ればいいんです。ほかの企業では、ツイートには承認が必要というルールもあると思いますが、井村屋アカウントではすべて私の判断です。



――たしかに会社のためにはなるけど、担当者は評価されにくく、刺されやすい。それでもモチベーションキープできる理由はどこにあるのでしょう?

中の人:時代が変わってきたんでしょうね。弊社のセールスマンが「井村屋さんのツイッターを見ましたよ」って得意先から言われることが増えたと聞いたんです。そういう話を聞くと単純にうれしいですし、評価より評判ですね。また別の企業さんからも一緒に何かやりませんか? って言ってくれるようにもなりました。

――ツイッターを通して、どんなメッセージを届けたいですか?

中の人:私たちはお菓子や食品の会社なので、「井村屋の商品は間違いないよね」って言われたいですね。ツイッターであれば、フォロワーさんが話題にしてくれることが一番。そうなって自然と「井村屋」という社名が世間に浸透していくことに期待しています(笑)。

ツイッター運用を7年間担当してきて思うのは、やはりコツコツとした積み重ねが大事だということでしょうか。たとえその場では効果が見えにくくても、いずれ結果に結びつくことがあると思うんですよ。



―――


コミュニケーションを大切にし、トレンドをキャッチしながら、フォロワーを楽しませてくれる井村屋公式アカウントから、今後も目が離せませんね。

今回インタビューをさせていただくにあたり、“中の人”にビジネスマンにおすすめの商品もピックアップしていただきましたので、そちらもご覧ください!

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文/土田貴史
《編集部》

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